 |
手延べそうめんは、寒季(11月〜3月)に約2日間(36時間)の工程を経て作られます。その後、素麺蔵に収め保存します。これはそうめんが高温多湿の梅雨期を越すことで、コシや風味が高まる効果を利用したもので“厄をこす”と言われています。 |
1.なただて |
手延べそうめんの原料は小麦粉・塩・水。まず、麦粉をこねるための塩水をつくります。ミネラル豊富な塩と水を、配合。水は地元、奈良吉野・黒滝村の清流を使用します。この配合は天候などにあわせて都度、変えていきます。この作業を「なかだて」といいます。
|
2.こね・団子踏み |
小麦粉をあわせ、昔ながらの「団子踏み」の要領でのし餅状にします。 |
3.いたぎ |
ローラーで30分ほどのばして円盤状にしていき、渦巻き状に切り目を入れ、帯状にします。
|
4.油がえし・ほそめ・こより |
帯状にした原料を、2枚あわせてのばします。麺の乾燥と付着を防ぐために表面に綿実油を塗り、少しずつひも状に延ばしていき、ひねりをいれながらさらに直径1cmほどに延ばしていきます。最終的には直径5mm程度の太さの麺にします。ここでは綿実油は塗らず20分ほど寝かせます。
|
5.かけば |
細くなった麺を2本の棒に8の字にかけ寝かせます。 約3〜4時間熟成させ、さらに麺を良い状態にしておきます。
|
6.こびき |
かけばを終えたひも状の麺を約60cmまで延ばし、室(むろ)と呼ばれる箱に入れ、翌日まで熟成させます。 |
7.乾燥 |
翌日の午前中の作業です。前日の麺を機(はた)にかけ、そうめんの細さまで少しずつ引き延ばして乾燥させます。昨夜寝かせたことによって、麺は驚くほど延びるようになっています。麺が全体に乾燥するよう何度も方向を調整していきます。この作業を昼頃まで行います。 |
8.こわり |
乾燥させたそうめんを切断機に入れて均一の長さに切りそろえます。 |
9.蔵入れ 熟成 |
できあがったそうめんはその後、通気性のよい蔵で長い期間保存され、成熟させます。 |
10.出荷 |
厳選された素材と黒滝の清流を元に手作業で作った素麺が出荷されます。 |
|